鮎ラーメン
ジャンル：ラーメン
予算＠￥600～￥1,500
上質なレストランばかりに連れて行くことが勝負ではない。とはいえ初戦にいきなりラーメン屋に連れて行くと、単にお金がないのかと勘違いされる恐れがあるから要注意だ。東京にはラーメン激戦区がいくつもあり、確かに美味しいラーメン屋さんはたくさんあるが、正直どこも似たりよったりな感が否めない。そんなラーメン界に一石を投じたのがこの店だ。飛騨直送の鮎をつかった透き通ったあっさり味のスープに、炭火で炙った香ばしい鮎が丸々一匹入っているのだが、これが絶品。店長の前世は鮎にちがいないかと思うくらいの鮎の味の引き出し方は、そこらの小料理屋よりも遥かに上手い。そう、ここはラーメン屋であると同時に鮎屋でもあり、だからこそ勝負にも使える一店なのだ。本来、鮎は美しい川にしか生息できないデリケートな魚。そんな鮎にちなんで、ここはぜひとも品のある勝負をしたいところだ。ラーメン自体もあっさりなだけに、勝負がこってりしてはいけない。ニンニクがっつり入れて、夜のために備えるなどという下品なことは御法度。鮎の旨さの余韻が残っているうちに「次は渓流に鮎でも釣りに行かない？」とアウトドアデートに誘うもよし、帰りに近くの多摩川まで立ち寄り、鮎のごとく自然を楽しむデートなどどうだろうか？ただし、先走って彼女を子持ち鮎にしないように気をつけたい。（鱈）