よし梅 | 今宵の勝負レストラン

今宵の勝負レストラン

東京限定!ちょっとエッチな大人のレストランを紹介します。




よし梅
ジャンル:鍋料理/割烹
予算@¥5,000~¥7,000
先日、亀有駅のホームで電車待ちをしていたら「てめぇ、この野郎。山の手ばっかりで勝負しやがって!たまには下町でも勝負してみやがれってんだ。それでも江戸っ子か!」と、小生江戸っ子でないにもかかわらずチャキチャキの江戸っ子親父に罵声を浴びせられたので、今宵は名誉挽回のためにも小生の下町勝負店を紹介したい。
【よし梅】は人形町の狭い横丁を入ったところにある下町らしいお店で、元は芸者の置屋だった木造の建物は古めかしく、ほの暗い店内は少し入り組んだ造りになっている。江戸時代はマグロは赤身が高級品で、トロやカマは誰も食べずに捨てていたそうだ。それはもったいないと魚河岸の人が考案したのが【ねぎま鍋】。脂ののった中トロやカマのぶつ切りを鰹だしの鍋にさっとくぐらせて、葱と一緒に食べるのだが、マグロの表面の色が白っぽく変化したところで食べるのが正しい食べ方だ。表面は熱くて中身はまだ少し冷たいままというその感触が通にはとてもたまらない。そして締めくくりの、残った出汁を使った雑炊がこの上なく旨い。まさしく身も心も暖めてくれる江戸の味。ただ店舗の構造が複雑なせいか、注文取りや品出しの時間がかかりすぎなのが難点だ。
この店の強みは、なんといってもオンリーワンであること。トロやカマは寿司や刺身でなら金さえ払えば食べれるが、この【ねぎま鍋】は他店ではなかなかお目にかかれないため、この店の価値は必然的に高くなる。普段美味しいものを食べ慣れている女性が相手であっても、珍しいがゆえ奇襲攻撃にはもってこいだ。さあ、マグロといっしょにグツグツ煮てしまおう!(鱈)